投資で人生が崩壊する破産は回避できないのか？
現代の株式市場では、個別株投資家が多く存在し、リスクとリターンの両方が高い傾向にあります。特に2021年4月と5月の決算期には、多くの企業が大暴落や急上昇を経験しました。最近では、日本の成長株が集まっているマザーズ市場の指数が急落し、個人投資家が大きな損失を被るケースが増えています。この記事では、過去の大暴落事件や投資で命を失うほどのリスクについて解説し、個人投資家がどのようにリスクを回避すべきかについて考察します。
目次音響の大暴落
今年の大暴落事件の一つに、音響の大暴落があります。音響はAV機器を売るメーカーでしたが、2021年7月に上場廃止を発表しました。音響の業績はスマホの普及によって年々下がっており、最終的には債務超過に陥りました。
- 背景と経緯：2017年の売上高は558億円でしたが、年々減少し、コロナ禍でさらに悪化。最終的に59億円の赤字を計上しました。
- 上場廃止の影響：3月31日の上場廃止決定後、株価は24円から5円に急落。信用取引を利用していた投資家はさらに大きな損失を被りました。
- 投資家の反応：多くの投資家が「もう株はやめます」といったツイートを投稿し、投資の世界から退場するケースが散見されました。
AIインサイドの暴落
AIインサイドも大きな暴落を経験した企業の一つです。大口販売先のライセンス更新見込みが無くなったことで、株価が大幅に下がりました。
- 背景と経緯：AIインサイドは売上高が年々増加し、営業利益も高水準にありましたが、大口販売先のライセンス更新見込みが無くなり、3日連続のストップ安を記録しました。
- 市場全体への影響：AIインサイドの暴落により、マザーズ市場全体も大きく下がりました。これは、信用取引を行っていた投資家が他の銘柄を売却し、損失を補填しようとしたためです。
米国の大学生投資家の悲劇
去年のコロナ相場では、米国の大学生投資家がオプション取引で大きな損失を被り、命を絶つ事件がありました。ロビンフッドというアプリを利用していたことが背景にあります。
- ロビンフッドの特性：ロビンフッドは手数料無料で簡単に投資ができるアプリで、多くの個人投資家に利用されています。しかし、ゲーム感覚で投資を行うことが危険です。
- オプション取引のリスク：オプション取引はリスクを抑える手段として活用できますが、知識が不足していると大きな損失を招く可能性があります。この大学生はマイナス7300万円の損失が表示され、絶望の末に命を絶ちました。
スイスフランショック
2015年1月15日に起きたスイスフランショックは、FX市場での大きな事件です。この事件は、スイスの中央銀行がユーロに対するフランの防衛ラインを撤回したことに起因します。
- 背景と経緯：スイス中央銀行はユーロに対して1.2を下回らないように介入していましたが、突然この防衛ラインを撤回しました。これにより、スイスフランが急上昇し、為替市場が大混乱に陥りました。
- 影響：FX市場では100倍のレバレッジが普通に使われており、突然の40%の変動は多くの投資家に巨額の損失をもたらしました。結果的に、強制ロスカットが機能せず、多くの投資家が借金を背負う事態になりました。
日銀のETF買い入れの影響
日本では、日銀のETF買い入れが株式市場を支えている状況があります。しかし、この買い支えが減少する可能性が出てきています。
- 背景：コロナショック以降、日銀は大量のETFを買い入れて市場を支えてきました。しかし、2021年になってからは買い入れ額が減少しています。
- 影響：市場の投資家は、日銀が買い支えてくれるという安心感のもとで投資を行っていましたが、この支えが減少することで市場全体に影響を及ぼす可能性があります。
投資家がとるべき対策
ここまでの事例を踏まえ、個人投資家が取るべき対策について考えます。
- レバレッジをかけない：レバレッジをかけた取引は大きなリターンを狙えますが、同時に大きな損失を招くリスクもあります。特に初心者は避けるべきです。
- 目標に応じたリスクを取る：老後資金を目的とする長期投資の場合、インデックス投資だけでも十分です。無理に高リスクの投資をする必要はありません。
- 銘柄に固執しない：一時的に赤字になっている企業よりも、成長が期待できる銘柄に目を向けることが重要です。過去の成功に固執せず、常に新しい情報を取り入れましょう。
関連する質問と回答
1. 投資初心者が注意すべきポイントは何ですか？
投資初心者は、まず基本的な知識を身につけることが重要です。リスク管理の方法や、市場の動向を理解するための勉強を怠らないようにしましょう。また、レバレッジをかけた取引は避け、まずは少額から始めることをお勧めします。
2. レバレッジ取引のリスクとは何ですか？
レバレッジ取引は、元手資金よりも大きな金額を動かすことができますが、その分リスクも高まります。市場の変動が予想外の方向に動いた場合、大きな損失を被る可能性があります。特に初心者は、レバレッジをかけずに取引を行うことが賢明です。
3. インデックス投資のメリットは何ですか？
インデックス投資は、市場全体の動きに連動するため、リスク分散が効いています。個別株投資に比べてリスクが少なく、長期的には安定したリターンが期待できます。また、手数料が低いこともメリットです。
4. 暴落時にどのように対応すべきですか？
暴落時には冷静に対応することが重要です。パニック売りを避け、長期的な視点で投資を見直すことが求められます。また、リスク管理を徹底し、分散投資を行うことでリスクを軽減することができます。
5. 投資で失敗しないためにはどうすればいいですか？
投資で失敗しないためには、自分のリスク許容度を理解し、それに応じた投資を行うことが重要です。また、常に市場の動向をチェックし、最新の情報を元に投資判断を行うことが求められます。適切なリスク管理と分散投資を心がけましょう。
この記事を通じて、投資でのリスクとその回避方法について理解を深めていただければ幸いです。投資はリスクを伴う活動ですが、適切な知識と戦略を持つことで、そのリスクを最小限に抑えることができます。
